槻友会 - 高槻中学校・高等学校同窓会

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思わぬところで30年ぶりの再会 中安 昭人さん(34期)

 私は、2002年からベトナム最大の都市・ホーチミン市で働いています。ある日の午後、いつものように自室で仕事をしていると、
「中安さん、お客様が来られていますけど」
とスタッフから声をかけられました。「?」と思いカレンダーを確認しましたが、この時刻に約束は入っていません。「誰だろう?」と思いながら、受付に行ってみました。

 そこには、自分と同年配くらいの男性が立っています。彼は私を見ると、
「ああ、やっぱり中安君ですね! 分かりますか? 高槻高校で同級生だったMですが」

 それを聞いて、私も一瞬のうちに記憶が蘇りました。
「もちろん、覚えていますよ!」

 M君と会うのは卒業以来、実に30年ぶりでした。しかも日本ではなく、こんな異国の地で、中学・高校の同級生に再会するとは!

 彼は、ある日本企業のベトナム駐在代表として、ベトナムに赴任してきたばかり。ベトナムでの事業を立ち上げるための先兵としてやって来たとのこと。ベトナムに行くという話を、やはり槻校の同級生に話をしたところ、「ベトナムには中安がいると思うよ。連絡を取ってみたら」と言われたそうです。

 残念ながら、ベトナムでの連絡先は調べようがなく、分からずじまい。しかしホーチミン市に赴任してきてから、私がベトナムで発行している月刊誌を手にする機会があり、そこに記載されていた住所をたよりに、訪ねてくれたのだそうです。

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ホーチミンシティの中心部の情景です。続々と増える高層ビルと、その合間に残るクラシックなコロニアル様式の建物。新旧が混在しているのがホーチミンシティの魅力です

 この嬉しい再会をしたのは、2011年12月27日のことでした。お互いに仕事があるので、なかなか時間がとれませんが、誘い合わせてお昼をご一緒するなど、旧交を温めています。社会に出てからの交友関係というのは、どうしても仕事関係が中心になります。そんな中、仕事とはまったく関係ない同級生との付き合いというのは、30年という空白期間があっても、なぜか心が落ち着くものがあります。

 昨今、日本企業の海外進出に拍車がかかっており、槻校卒業生の中にも、海外で活躍している方が数多くいらっしゃるに違いありません。同級生同士が、赴任先の海外でばったりと再会する、我々のようなケースも増えることでしょう。同窓の皆さんの、国内外での活躍を卒業生の1人として願っています。

 また機会があれば、ベトナムからの便りを寄稿したいと考えております。

中安 昭人(34期・1982年卒業) -2015/8/31掲載-